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「中国市場へ進出を」とジャック・マーが呼びかける。 ―アリババの次なるターゲットはアメリカの中小企業―

今や「China Inc.」のトップセールスマンとなったジャック・マー氏が訪米した。今回は投資家に向けてのアリババ株の話ではなく、米国中小企業が相手。中国消費者市場の進出を呼びかけた。会場のニューヨーク経済クラブで元英語教師は19年前の初めてのEコマース参入の苦労話、アリババの基幹となるサイト「タオバオ」の優位性などを説明し、中国でのビジネス展開をアリババが全力支援すると語りかけた。

確かに、これからますます増加する中間層の消費者は、さらに高品質の商品を求めることになる。一般消費を経済活性化につなげたい中国政府は、米国産をはじめとする海外製品の輸入を促進する意向で、5月にはスキンケア、アパレル、靴、オムツなど14の分野での関税軽減を表明しているのだ。

「中間層による高品質な商品と良質のサービスへの需要は非常に強いものがある」とマー氏は聴衆に熱く語る。「皆さんもオンラインショップで中国市場へ!」と。

このスピーチから「アリババと手を結べばさらに大きな成長が見込まれる」と思う向きも多いだろう。だが、同じ国際Eコマースと言っても"名前の知れたアメリカブランド"商品を売り込むのと中小企業の商品を異文化市場で販売するのとでは大きな違いがある。マー氏は、アメリカンチェリーやサーモンなど農産物の販売事例を挙げたが、ご近所のカップケーキ屋が同じ方法を踏襲しても成功するとは限らない。コストコは「天猫Tモール」に出店して成功を収めているが、コストコがもはや中小企業でないのは周知のとおりだ。また、京東、アマゾンチャイナ、蘇寧電器などをはじめ、多種多様なオンラインショップが出現して独自の流通チャネルを構築していることを考えれば、アリババがかつてのような優位を保つとは一概に言えなくなってきている点に留意しなくてはならない。

本記事は下記を翻訳・編集したものです。
http://knowledge.ckgsb.edu.cn/2015/06/10/globalization/go-to-china-jack-ma-to-american-small-businesses/

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